顕彰館について
ごあいさつ
山中貞則顕彰館に足を運んでみませんか
曽於市末吉町は,戦後の日本の政治に大きな足跡を残した山中貞則が生まれ育ったふるさとです。
戦争で失われた多くの日本国民の命、そして戦地で散った戦友に報いるために、青年山中は、一念発起し、政治の世界に突き進んでいきました。山中は何もかも失われた日本を焼け跡からよみがえらせ、道を造り、橋を架け、産業の光を灯し、人々に希望と笑顔を与え、日本という国家を経済面はおろか、教育、文化、福祉、環境というあらゆる面で一流の名にふさわしい国造りに汗を流し、生涯をささげた偉大な政治家で、国政の中枢で国家を支え、今に生きる私たちに進むべき道を示し、有形無形の素晴らしい宝を遺してくれました。
その宝を一堂に集め、多くの人たちに観ていただきたく、顕彰館を公開し、営んでいる次第です。多くの皆様方の憩いの場、子供たちの学びの場として気軽に活用されることを願っています。正義のもとに大道を歩いた山中貞則の心に触れて頂ければ幸いに存じます。
特定非営利活動法人山中貞則顕彰会・曽於市
展示テーマ
山中貞則の遺した足跡を見ていくと、政治家としての活躍時期が長く、おのずと政治史的な流れに目が向きます。
高潔で豪胆な人柄を形成するに至った青壮年期には、大物の片鱗をうかがわせる話がたくさん残っていて、人間的な魅力に満ちあふれています。
また、己の生き方を社会の中でたえず見つめ続け、短歌をしたためる日々。深い洞察力と巧みな表現力によって、時代を詠んだ歌には歌人としての魂が宿っています。
展示テーマについては、以下の3つの方向から設定しました。
1、政治家山中貞則の信念
政治家を志す時から、「光の当たらない所に光を当てるのが政治家の使命」と確固たる信念をもって、いかなる時もその信念を貫いた骨太の政治家です。
数多くの功績の中から、国際政治の場では沖縄復帰、国内政治の大きなエポックとなった税制改革、そして地元にとって重要な政治課題だった畜産振興の3つを大きな柱として語り継ぐことができます。
信念を貫いた骨太の政治家
- 国際政治・・・沖縄復帰・復興への尽力
- 国内政治・・・消費税導入による税制改革
- 産業育成・・・地場産業である畜産の振興
2、人間山中貞則の情理
己に厳しいぶん、他人にも厳しかったし、義理堅く深い情をもった薩摩隼人でした。
まっすぐな性格ゆえ、時として滑稽とも思えるようなエピソードも数多く残した情理の人でした。
義理堅く情け深い薩摩隼人
- 「こいつは、おもしろいやつだ」
- 「あなたは変わっている。採用しよう」
- 「こら待て吉田。なんだその態度は」
3、歌人山中貞則の魂のことば
若い頃から歌を詠み、南方の戦地を転戦しながら友の死を悼んで三十一文字につづった歌には、時代を伝える資料としても高い価値をもっています。
ただ浪漫として美化されかねない歌に、生き恥をさらすという無念を織りこんだ山中貞則の世界は時代を超えて共感をさそいます。
魂のことばを詠んだ歌人
いささかの愛惜を断ち焚き捨つる万葉代匠記の炎よ赤し